カレンダー     1月
S M T W T F S
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

否定はしない方がいい
適切な時期に、適切なサポートを
頑張りすぎない
子育てについて
「満足感」と「安心感」
合格おめでとう!
あけましておめでとうございます(特集【二次障害】)
多動について
読書のすすめ
姿勢の保持が難しい子
カトちゃんブログのみ表示
ミカっちブログのみ表示

投稿者:ミカっち
題名:合格おめでとう!

私のブログは久しぶりになってしまいました。

皆さま今年もよろしくお願いいたします。

コロナ禍の大変な状況ではありますが、今月に入って嬉しい報告が続々と届いています。

私立中学校、私立高校、県立特別支援学校分校(高等特別支援学校)の合格報告です。

どのお子さんも、目標に向かって一生懸命頑張る姿を見てきましたのでとっても嬉しいです。


「合格おめでとう!本当によく頑張ったね!!」


私たちも、微力ながらお手伝いさせていただきました。
学習面はもちろんですが、精神面のサポートがとても大きかったように思います。


これから、県立高校や大学の入試が続きます。
引き続き、全力でサポートしていきたいと思っています。


コロナウィルスだけでなく、風邪やインフルエンザなど体調を崩しやすい時期でもあります。
しっかり予防をし、万全の体調で臨めるよう過ごしていきましょう。
保護者の皆さまもぜひよろしくお願いいたします。

2022年1月28日

 

投稿者:カトちゃん
題名:あけましておめでとうございます(特集【二次障害】)

『二次障害について』

あけましておめでとうございます。

昨年も、コロナ禍で大変な1年でしたね。

まだまだ感染が続いています。
本年も、感染対策には十分に気をつけながら、お子さんが持っている力を伸ばせるよう、最大限のお手伝いさせていただきます。よろしくお願いいたします。

さて、今年最初の特集は『二次障害』です。

幼いときに、厳し過ぎるかかわりや過度の訓練を行うと、心の健康を損ねてしまい、二次障害が生じることがあります。
特に思春期以前(中学生になる前まで)の過度のかかわりには気をつけなければなりません。

本田秀夫(精神科医)は、小学生までの自閉スペクトラム症(ASD)の子どもにやってはいけないこととして、

@無理に挨拶をさせること
Aことばがけをたくさんすること
B教科学習を特訓すること

の3つを挙げています。
いかがですか。
これくらいのことはどこの家庭でも行われることではないでしょうか。

@の挨拶については、多くの学校現場で「まずは挨拶から」という風潮が見られます。

しかし、そのことが子どもにとって負担となってきます。
特に、対人関係が苦手なASDの子どもにとっては、挨拶こそが容易にできないということを理解する必要があります。

Aのことばがけもよく行われるアプローチです。

一見よいことに思われますが、話しかけ過ぎは過度な訓練につながる可能性があります。
情報量が増えることで、子どもを混乱させてしまうわけです。

Bの教科学習については、「頑張れ」「あなたのため」と励ましたり、苦手なことを何度もしつこく指摘するなど、親や教師がついやりがちなことかも知れません。

多くの発達障害や知的障害の子どもは、長時間勉強してもあまり頭に入らないという特性があります。
それでもどんどん勉強させると、勉強を嫌いになったり、「こんなに勉強したのに結果が出ない」と、かえって自信をなくすことにもなります。

上記のようなかかわりを、長期間行うと子どもはどうなっていくのでしょうか。
だんだん影響が出ることが予想できます。

例えば、チックや頭痛、吐き気などの身体症状に出るケースが見られます。
その状態が続くと、さらに不安傾向が強くなり、極端に情緒不安定になったり、自傷や他害、不登校、抑うつ症状など、より激しい症状へと進んでいきます。


ある障害者施設に入所している成人の方(男性)のケースを紹介しましょう。

その方は、幼い頃の過度な訓練により、思春期以降激しい自傷、他害が生じ、対応が非常に困難となっています。

移動は男性職員が3人がかり。
毎日コンクリートの壁にこぶしをぶつけて、壁が血だらけになるといった日々を過ごしています。

幼い頃の「嫌な思い」は、やがてこのような『想起パニック』となって、長い期間抜け出せないということを私たちは理解する必要があります。

一見、どんなに素晴らしいアプローチでも、「やり過ぎ」には大いに気をつけなければなりません。
やり過ぎれば、後になって取り返しがつかないことになるからです。

よく、スポーツや音楽の領域では、幼い頃から特訓を行うケースがあるではないか、という人がいます。
しかし、彼らは自分で上手になりたいというモチベーションを持ちながらやっているという点で、発達障害の子どもと大きな違いがあります。

ASDの子どもが、「もっと対人関係がよくなりたい」「情緒的に安定したい」「興味を広げたい」と思って、自ら望んで訓練を受けているわけではありません。

ただひたすら、「楽しい」というモチベーションのみにより、活動に参加するのです。

私たちが提供すべきことは、好きな人と楽しいことを存分に行うこと、そして教育的なことはやり過ぎないよう、あくまで「ほどほどに」「少し足りないくらいでちょうどよい」と考えることだと思います。

そういう温かい、保護的な環境を保つことで、思春期に意欲のエネルギーが十分に蓄えられ、多少の困難には自分から意欲的に立ち向かうことができるようになってくるのです。

皆さん、2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

2022年1月02日