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投稿者:カトちゃん
題名:多動について

12月になりました。

感染者数は減少してきましたが、オミクロン株が心配されます。

寒い時期ですが、小まめに換気を行っていきたいと思います。

ここにきて、体験や入会の希望者が増えています。
多少お待ちいただくこともあるとは思いますが、よろしくお願いいたします。


さて、今回は『多動』について特集したいと思います。

落ち着きがない(多動傾向が見られる)とは、注意が長続きせず、すぐにあちこちに興味が移ってしまい、行動が衝動的で、気持ちが高ぶりやすい状態をいいます。

このタイプの子どもは、姿勢の保持も難しく、どうしても学校等で叱られるケースが増えてしまいます。
その際、子どもの動きにその都度反応すれば、しょっちゅう叱ることになってしまいます。

多動の子どもについてはっきりと言えることは、多くの子が小学校の高学年くらいになれば、かなり落ち着いてくるということです。
また、多動の子どもは、それだけエネルギーをたくさん持っているわけですから、適切な教育で大きく伸びることが期待されます。

よくないことばかりではなく、前向きに考えることも大事であるということを理解していただければと思います。

具体的には、どういう子どもなのでしょうか。

例えば、じっとしていることが苦手で、授業中に急に立ち歩く、座りながら椅子や手足を動かす、人が話している最中にしゃべり出す、何かを思いつくと突然走り出す、高いところに登る、などがADHD(注意欠如多動性障害)の多動性の例として考えられます。

そのような子どもたちが落ち着くためには、どのような手立てが考えられるでしょうか。

まずは、子どもの行動1つ1つに敏感に反応しないということです。

動きの多い子どもに注意をすればするほど、子どもの動きはさらにパワーアップしてしまうことでしょう。
注意をする際に語気を荒げてしまうこともあるでしょう。
その情動が、さらに子どもの情動に伝染してしまうのです。

注意よりは、「はいストップ」「座ろうね」というように、やるべきことを淡々と言うことが大切です。

次に大切なことは、多動の子どもが持っているエネルギーを随時発散させるということです。

動きの多い子どもですから、無理に落ち着かせるよりは機会を見つけて動いてもらうほうがよいでしょう。
休み時間に思う存分身体を動かしたり、用事を作って届け物をしてもらったりします。

動いたら休んでもらう。
すなわち、動的な活動と静的な活動をうまく組み合わせていくことが大切になってきます。

そして、周りの大人が気をつけなければならないことは、落ち着きがないときばかりに声をかけるのではない、ということです。

動き回っているときに「座って」と声かけをするばかりではなく、むしろ安定しているときにこそ、多くのかかわりを持つようにします。
穏やかに話したり、一緒にゆっくりと活動したり、ほんの少し待つ練習をしたりします。

多動の子どもは、好きな人と好きな活動(身体を使った活動など)を思う存分行うことで伸びると言われています。
それにより、ドーパミン(脳のホルモンの1つ、神経伝達物質)がたくさん分泌され、子どもは徐々に落ち着く時間が増えていくわけです。

また、最近では病院から処方される薬(コンサータ、ストラテラ、インチュニブなど)によって、落ち着けるようになるというケースも数多く見られます(6歳以上)。


他にも、以下のような運動や遊びが効果的です。

◎多動を減らすための運動・遊び例

・固有感覚(関節への刺激)や前庭感覚(揺れ)に働きかける運動(トランポリン、ギッタンバッコン)

・ボディイメージ、バランスを高める運動(ゴムひもまたぎ・くぐり、タイヤ越えジャンプ、片足立ち)

・協応動作(〜しながら〜する)(ちょうちょになって走る、なわとび)、リトミック(即時反応)

・ボール遊び(転がし・蹴り) 

・全身模倣  

・人と一緒に大きいものを運ぶ(跳び箱など)


いかがでしたか。

12月もよろしくお願いいたします。

2021年12月02日