カレンダー     11月
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

否定はしない方がいい
適切な時期に、適切なサポートを
頑張りすぎない
子育てについて
「満足感」と「安心感」
合格おめでとう!
あけましておめでとうございます(特集【二次障害】)
多動について
読書のすすめ
姿勢の保持が難しい子
カトちゃんブログのみ表示
ミカっちブログのみ表示

投稿者:カトちゃん
題名:一生懸命言い聞かせるだけでは、自制心は育たない

今回は自制心について考えてみたいと思います。

子どもが不適切な行動をとったとき、皆さんはどのような対応をしますか。

例えば、皆で遊んでいるときに、勝手に他児の物を取ってしまう…。
あるいは、ちょっとしたことで手を出してしまう…。

そんなとき、止めたり、注意したりするのは当たり前のことですが、その後の対応には注意を払う必要があります。

「なぜそんなことをしたの?」としつこく問いただしたり、「そんなことをしたら、これから〜できないよ」とちょっと脅し気味に叱ったり…

どうしても、そういう対応をしてしまいがちですね。

でも、このような対応にはほとんど効果がないと言われています。

発達年齢が4歳程度の子どもにとって、「なぜ」という問いに答えることは至難の業と言えるでしょう。

もし、答えたとしても、それは経験からそう言えばいいんだなということが多く、その後の行動に結びつくことは難しいと思われます。


では、どうすればよいのか。

まずは、発想を転換させて「〜したら・・・できないよ」ではなく、「〜したら・・・できるね」とアプローチするようにします。

子どもの行動を否定するのではなく、少しだけ我慢すればいいことがあるのだよと伝えていくわけです。

そうするうちに、子どもは「〜だけれども・・・しよう」と、自らに折り合いをつけられるようになってきます。

いわゆる「自制心」は、「我慢しなさい」と言われて育つのではないのです。

そこのところを理解すれば、子どもとのかかわりが大きく変わってくるでしょう。


そして、「自分に折り合いがつけられるようになる」ための、さらなる土台作りとして、次の2つを大切にするとよいでしょう。

1つ目は、大好きな人と楽しいことをたくさん経験するということです。

子どもは、それによって得た満足感を糧に、だんだんと「相手の要求を少しくらい受け入れてもいいかな」と思うようになってきます。

2つ目は、「〜しながら・・・する」経験をたくさんするということです。

「〜しながら・・・する」ということは、2つ(もしくはそれ以上)のことを同時に行うことを意味します。

それにより、子どもは相手の求めていることを理解できるようになり、徐々に自分から折り合いをつけられるようになってくるのです。

「〜しながら・・・する」には、次のような活動が考えられます。

・片足ケンケン
(3歳では2,3歩はずみで進む程度、4歳を過ぎると足を上げる、前へ進むという2つのことが同時にできるようになる)

・はさみの使い方
(1回切っておしまいだったのが、左手と右手の役割分担ができる、左手で紙を回しながら、右手ではさみを持って曲線が切れるようになる)


いかがでしょうか。

自制心が育ってくれば、自然に人づきあいが上手になってきます。
それが、社会性につながってくるわけです。

子育ての参考にしていただければ幸いです。

11月は、新たに2人のお子さんがビリーブの仲間になります。

今月もどうぞよろしくお願いいたします。

2017年11月01日