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投稿者:カトちゃん
題名:子どもを型で教え込まない

5月になりました。

感染者数がなかなかおさまらず、まだまだ大変な日々が続いています。
皆さん、くれぐれも気をつけてくださいね。

ビリーブでは、今月も消毒や窓の開閉など、感染対策を徹底しながら授業を行っていきたいと思います。

さて、今回は「子どもを型で教え込むこと」について特集したいと思います。

日本人は特にそうなのかも知れませんが、多くの大人が子どもに「あいさつをきちんとさせる」というケースをよく目にします。

「ほら、先生にさようならのあいさつをするんだよ」
「ちゃんと目を見て言うんだよ」

など、皆さんも経験されるのではないでしょうか。

『あいさつ』というのは、実はとても難しい行動です。

まだ、あいさつの意味をよくわかっていない子に形だけ教えても、なかなかうまくいきません。
何度やっても定着しないので、その都度指摘し、口うるさく言うことになってしまいます。
特に、自閉スペクトラム症の子はその傾向が強いと言われています。

よくわからないことを何度も言われると、子どもはどうなるでしょうか。
仕方ないから形だけ行うか、あるいは嫌な気持ちになったり、無気力になったり…。
いずれにせよ、楽しいことではありません。

楽しくない経験を何度も繰り返せば、子どもの自己肯定感はどんどん下がってしまいます。

専門的に見てみると、自閉スペクトラム症の子にとって、あいさつはたとえ小学生でも難しいと言われています。
当然、幼児期には全く意味がわからないと考えてよいでしょう。

そのため、小学生くらいまでは、学校で「気をつけ、礼」などと号令をかけられたとき、ちょこんと頭を下げられれば、もうそれ以上のことは求めないということが大切になってきます。

とは言え、社会的に見ても、まずは『あいさつ』ができることが大切だと考えられています。

ではどうすればよいか。

まずは、周りの大人が自然にあいさつをしている姿を子どもに見てもらえばよいのです。子どもに促すのではなく、大人が同じ場面(朝や帰り、人と会った時など)で、あいさつのことばをかわします。
その様子を見ていた子どもが、もしちょこんと頭を下げたり、小声で「さようなら」と言ったら、それを大いに評価すればよいでしょう。

いずれにせよ、幼いときに型で教え込もうとすると、子どもは自己否定感がつもっていきます。
それが、子どもの将来にどういう影響を及ぼすかは、容易に想像できることと思います。

5月もよろしくお願いいたします。

加藤・藤江

2021年5月01日